一部始終

昨日の脂肪吸引
全く緊張せずに、10時に病院へ到着。洗面台へ案内され、メイクを落とすように言われる。ノーメイクだったが、言い出せず、一応顔を洗ってみる。
着替えの部屋へ移動。ガウンのような手術着と紙ブラと紙パンツを装着する。この紙下着が結構かわいい。意味の無いかわいさ。
手術室へ移動。どこをどのくらい吸引するか、ペンで太ももにデザインされる。かなりくすぐったい。メジャーで最大幅を計測。
静脈麻酔のため、腕に点滴を取る。肘の内側以外でさせる場所がなかなかなく、手首らへんを一度ミスされ、結局肘の内側へ。手の甲でもいいと申し出てみたが、痛いからという理由で却下される。先生の提案で、最初に肘の内側に刺して、麻酔が聴いた後に手の甲で挑戦することに。どうやら吸引の際に身体の向きを動かす関係上、肘の内側だと不便らしい。筋肉注射も一本打たれる。
静脈麻酔がゆっくりかけられていく途中で、人生初の鼻チューブ&導尿管。さらに酸素チューブを両方の鼻の穴へ入れられる。潰瘍性大腸炎のおかげで色々な目にあっているので、あまり戸惑いはなし。戸惑わないことにむしろ戸惑う。
この後の記憶は無く、気がつくと最初に着替えた部屋のベッドの上。痛み止めの点滴が入れられている。眠くてどうしようもないのに、目を開けるようにとか足を動かすように言われる。ここで目覚めて歩けたら、帰宅できるとのこと。しかし、身体がガタガタ震えてしまって、歯はガチガチいうし、膝はガクガク。麻酔が覚めるときに、約85%の人に起きるらしい。立つと貧血と低血圧で気分が悪くなる。そのうち痛みもでてきてしまい、さらにしんどくなってくる。先生や看護婦さんから何か話しかけられていたが、記憶がない。唯一残っているのは、全部で1300cc取れたということと、見たいかという先生の質問に見たくないと答えたことくらい。
ここで母が登場。母も脂肪を見たくないと断る。こわがり親子。本当は終わる頃に迎えに来てもらい、一緒に電車で帰る予定だったが、歩くこともままならないので、結局タクシーで帰ることに。タクシーはめちゃくちゃなスピードで飛ばしていたらしい。雨だったので、意識のあった母はとても怖かったと感想を述べていた。お代は、2、3万円は覚悟していたのに、なんと1万1500円。案外東京の外れでも、1万円程度で帰れるんですよ、奥さん!
家へ帰り、水分を摂取。生き返った。プリンを買ってきてもらい、食べる。さらに生き返った。家に戻った安心感と麻酔が抜け切らないせいなのか、やたらハイになり、笑いながらも涙がとまらない。かなり情緒不安定。泣いてすっきりしたので、寝支度に入る。包帯でぐるぐる巻きになっている上から、ルックマジックアップの膝下丈のスパッツを履く。一応、鎮痛剤「ロキソニン」を1錠と胃薬「セルベール」を飲んで就寝。21時。このときは、まだ身体の震えが止まらない。
夜中1時に暑くて目が覚める。トイレに行こうとして、身体がほとんど痛くないことに驚く。普段鎮痛剤を使わないから、効き目がいいのだろうか。
そして今に至る。痛みはそれほどじゃないなというのが率直な感想。強い筋肉痛とつっぱり感のせいで不可思議な歩き方にはなっているが、本人的にはそれほどつらくない。この調子なら、来月さつまいも掘りも行けそうだ。
今回の体験で一番感じたのは、お母さんありがとうってこと。手術直後がこんなに大変だとは思いもしなかった。タクシーをつかまえてくれたのも、意識朦朧とした中で、私の代わりに先生から説明を聴いてくれたのも、とにかく色々助けてもらった。