『古道具中野商店』川上弘美

昨日今日と一気に読みました。すとんすとん読めます。抵抗無くするりと入ってくる感じ。

いいなと思った部分を抜粋します。

「ねえ、焼きそばがのびちゃうから」とわたしが言ったのと、
「おれ、ヒトミさんの裸が」とタケオが言ったのが、同時だった。
「わたしの裸が、なに?」
「きれいと思います。」タケオは聞き取りにくい声でつづけた。

もうタケオのことなんてきれいさっぱり忘れて、新しい男とどんどん恋をして、タケオとのこともいい思い出だったわ、なんてさらっと言えるようになって、野菜や海藻や豆類もまんべんなくとって、健康で元気な輝く毎日を過ごしてやるんだから。

うん、やっぱりいいね。

古道具 中野商店 (新潮文庫)

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