嫌いな日

成人式の日が嫌いです。自分の成人式のことを思い出して切なくなるから。
振袖が着たかったけど、身長が高すぎて市販のものは無理。反物から作れば大丈夫ということでしたが、お金のことを考えると、親に頼むのも申し訳ないので、「別に着たくないし、成人式も出たくない。ふふーん。」と強がってみせたのでした。会いたい人はいるけど、久しぶりに会う人たちに、育ちに育った自分を見られるのも嫌で、多分、振袖が着られたにしろ、着られなかったにしろ、私は行かなかったのだと思います。成人式の日は、そんな弱虫だった自分を思い出して、すごく切なくなる日なのです。
でも、今日の私は出かけねばなりませんでした。なぜなら、使い捨てコンタクトレンズが尽きてしまったから。そして、もう一つ、先週手袋を失くしてしまったから。どちらも調達しにいかなくてはならなかったわけです。せっかくなので、洋服も、特にスカートをガシガシ買ってやろうと思い、自分を奮い立たせて街に出ました。
が、スカートは試着したうち、片方は太ももパツパツ。片方はファスナーしまらず。意気消沈。これにはがっくりきてしまい、服を買うという計画自体を抹消することにしました。
手袋にも苦労をさせられ、いくつかのお店を回った後に、やっと気に入った品を購入することができました。はぁーとため息。
その後、すぐに本屋さんへ逃げ込みました。私の期待に応えてくれるのは、やっぱり本屋さんだけだよーと心で半泣きになりがら、予定になかった文庫本を3冊購入したのでした。
やっぱり成人式の日は嫌いです。買いものに苦労したのは成人式のせいじゃないけど、どうしても成人式の日は嫌いなのです。