『ねにもつタイプ』岸本佐知子著

『気になる部分』がびっくりするくらいおもしろかったので、こちらも購入。この私がハードカバーなのに買うということは、相当好きだということです。
笑いすぎて電車で読めなかった『気になる部分』とは違って、静かな笑いとさらに不可思議な世界が広がっています。一体どういう思考回路と感受性をお持ちなのかと、感心することしきり。
誤解を恐れずに言うと、目玉遊びの項は、『自閉症だったわたしへ』の主人公を思い出しました。確か、ボーっと空気を眺めているとキラキラした空気の粒子が見えてとてもきれいだというような内容で、岸本さんの目玉遊びに似ているのです。
突拍子もないのに、なんか分かるような気がするのは、彼女の文章力と、存在すら知らなかった自分の中のそういうことを感じる部分がくすぐられるからかもしれません。

ねにもつタイプ

ねにもつタイプ