何もできないし、言えない。

結婚が決まっているお友だちで、最近相手の男の人と一緒に暮らし始めた女の子がいるのですが、彼女から聞く“同居してからの彼の変貌ぶり”がものすごくて、思わず「まだ籍は入れてないんだから別れた方がいいんじゃない?」と言いたくなってしまいます。
食器は使ったらすぐに洗って、水切りカゴなどには入れずに、即行拭いて棚にしまうこと。台所の三角コーナーはひとつゴミをいれたら、すぐにビニール袋に入れて、ゴミ箱へ入れること。食事はレトルトはダメ・出来合いのものもダメ・品数は多く。洗濯物の部屋干しは禁ずる。このような家事の様々な決まりごとがあります。ラップを定位置に戻し忘れて、台所に出しっぱなしにしていたら、「まったく、○○さんにはがっかりだよ」と言われてしまう始末。
さらに、私が絶句してしまったのが、夜、テレビを観たくても、彼の趣味のDVDを一緒に見なくてはいけないこと。そして、引越早々、病気になってしまい、咳と熱が止まらない彼女が横になっている隣で、「まだ治らないの?」と不機嫌になること。
でも、お友だちの頭に「別れる」という選択肢は全く無いようです。きっと5年以上も付き合ってきた彼女は、私なんかが知る由も無い、相手のいいところをたくさん知っているんでしょう。だから、私も彼女の前では「別れた方がいいんじゃない?」なんて決して言えません。軽々しく言っていいことではないから。
だから私はいつも、彼女の愚痴を聞くと、胸の中に苛立ちや憤りがうずまいて、それをどうすることもできず、悶々としてしまうのです。