憧れの苗字

繁忙期の月末もおしまい。今週もおつかれさまでした>自分。月末の忙しい時期、もとからイライラしやすい私を、さらにイライラさせるメールが上司から飛んできた。内容は問題ないのだが、出だしが最悪。「○○ちゃんへ」って、苗字にちゃん付け。まず、そんな風に呼んだことないくせになれなれしいところがいやだ。そして、1番の理由は、私が、苗字にちゃん付けが嫌いだということ。
私の苗字、自慢じゃないが、日本の多い苗字ランキングのかなり上位に位置している。平凡極まりないこの苗字に、ちゃん付けはきつい。それに、私は自分の苗字があまり好きではないのだ。
小学生の頃から、憧れている苗字がある。「タチバナ」という苗字だ。「立花」の「タチバナ」ではない。絶対に「橘」の「タチバナ」。何かの小説や有名人から、この苗字が好きになったのではない。なぜか昔から好きでしょうがないのだ。

高校生の頃、好きが嵩じて、とうとう辞書や辞典でまで引いてみた。そうしたら、この「橘」、日本の四大姓氏(源・平・藤・橘)にも含まれている姓で、高貴な方々のものだったというではないか。高校生の私は、この後しばらく、自分の見る目もたいしたものだと悦に入っていたのだった。

来る日も来る日も「橘」のことを考えて生きているわけではもちろんないが、きっと心のどこかにいつも「橘」への憧れがあるのだろう。病院の待合室で、取引先の方の挨拶で、客先リストで、いつでも「橘」に出くわすと反応してしまう。万が一、結婚して、自分が「橘」デビューしてしまったら、嬉しすぎて名乗りまくるのは容易に想像ができる。

当時を懐かしんで、Yahoo!辞書で引いてみた。

たちばな【橘】

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1.姓氏の一。

2.古代の有力な氏。敏達天皇五世の孫美努(みぬ)王の妻、県犬養三千代(あがたいぬかいのみちよ)が和銅元年(七〇八)に橘宿禰(たちばなのすくね)を賜り、のち、その子の葛城(かつらぎ)王(橘諸兄(もろえ))・佐為(さい)王が母の氏姓を受けて臣籍に移ったのに始まる。

やはり、流石。