『極め道―爆裂エッセイ』三浦しをん著

三浦しをんさんの文庫本は全部読んだつもりだったので、本屋さんでこの本を見つけたときは軽く動揺してしまいました。光文社文庫、侮れません。
最近いろんな人のエッセイを読んでいて、どれもおもしろいおもしろいと絶賛おりましたが、三浦しをんさんのエッセイは、それに輪を掛けておもしろいです。
芸能人の方のエッセイは、やっぱり一般人が普通に出会えない出来事が語られていることが多く、文章のおもしろさ以外に、そういうおもしろさがあると思うんです。撮影現場の話だったり、他の有名人の方の話だったり、贅沢な海外旅行の話だったり。そういうのは未知の領域だから、興味が湧きますもの。
もちろんそれはそれで全然悪くはありません。ただ、三浦しをんさんのエッセイ、特に今回のようなまだアルバイトをしながら書いていたような時代のエッセイが、これだけおもしろいっていうのはすごいと思ったんです。いろんなことをよく知っているし、観察する目や妄想する頭脳がすばらしいです。小説もおもしろいけど、エッセイもどんどん書いていただきたい作家さんです。

極め道―爆裂エッセイ (光文社文庫)

極め道―爆裂エッセイ (光文社文庫)